優しい音を奏でて…優音side
その夜、奏は俺ん家で晩飯を食べた。
一緒にケーキを食べて、昔のように仲良く過ごした。
奏からは、今年も手作りクッキーをもらった。
奏は、俺の事、友達としか思ってないだろう。
だけど、奏が誕生日ケーキを焼いてプレゼントをあげるのは、きっと俺だけだ。
今は、この奏の中の特別枠にいられるだけで、満足しよう。
いつか奏が振り向いてくれる日が来るまで、俺はいつまでも待ち続けるよ。
母さん、ありがとう。
ここ数年で、1番嬉しい誕生日プレゼントだったよ。