優しい音を奏でて…優音side
「奏、明日と明後日もピアノ弾くんだろ?」
「何で知ってるの?」
奏は驚いていた。
「店の入り口にピアニストのスケジュールが
あった。」
と言うと、奏は納得したように笑った。
「24日、演奏の後、少し飲めない?」
俺はクリスマスを少しでも奏と一緒に過ごしたかった。
「23時過ぎになるよ?
次の日仕事だけど、大丈夫?」
「俺は大丈夫だけど、奏は?」
「私は平気。
始業時刻が9時半からだから、9時過ぎに家を
出ても間に合うもん。」
「じゃあ、そうしよ?」
「うん。」
最近、奏との距離が近づいてる気がする。
「じゃ、今日は、ごちそう様。
奏、ありがと。」
お礼を言って、8時過ぎに帰宅した。