優しい音を奏でて…優音side
─── 1年後 ───
俺は、奏を待っている。
お義父さんに手を引かれて、ゆっくり奏が歩いてくる。
お義父さんの手を離れて、俺のもとにやってきた奏。
俺は、どうしても奏の誕生日に結婚したくて、迷惑を承知で金曜日に式を挙げた。
披露宴は明日。
今日は、家族だけの式。
白いドレスを着た俺だけのお姫様。
出会った時と同じ…
あれは、きっと運命の予感だったんだな。
永遠に俺だけのお姫様。
俺は庶民だけど、
奏……
俺のところに来てくれて、ありがとう。
奏、愛してる。
永遠に、奏だけを愛してる。
─── Fin. ───