くまさんとうさぎさんの秘密

男ゴコロ

by 熊谷 義明
篤さんは、ひとみさの誕生日に、店はしめないと決めた。
みやこは、篤さんのお眼鏡にかなったようだ。
「そう言えば」と、篤さんが、ふと思い出したように言った。
「昨日、お前の大学の時田さんが来てたぞ。一人で。様子がおかしかったから、言っとこうと思ってたんだ。」
「時田さんですか??大学でしょっちゅう会うけど、大学の人じゃなくて、出入りの業者の人です。時田さんの様子がおかしいって??」
「そうそう。何か、店に来たときには、もうぐでんぐでんで、1人だったんだ。小西先生が、声かけた方がいいんじゃないかって。俺、たまたま空いてたし、八代呼ぶほどでも無いだろうと思って声かけたら、何か、悩み事があるとかで、そうとうまいってたみたいだったぞ。」
「時田さんに悩みね、、。今年の時田さんは、勝ち組だよ。仕事はうまくいってるし、彼女も時田さんにベタぼれだし。。他の人じゃなくて、時田さん??」
篤さんの目が泳いだ。
「とにかく、そのあとしばらく俺と小西先生と話して、そのあとタクシーに乗せたんだ。タクシーの運転手には念押ししたけれど、ちゃんと帰宅したのか、めちゃめちゃ心配してる。義明に言っとかなきゃいけないと思ってたんだよ。」と、篤さんは、言った。
「近いうちに、連絡してみるよ。」と、俺は言った。
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