くまさんとうさぎさんの秘密
by 熊谷 義明
大学の前で待っていたけどなかなか出てこないし、あまり長いこと路上駐車もできない。あげくのはてに、電話もつながらない。。
しょうがない。呼びに行くか。。
俺は、軽トラをコインパーキングにとめて、軽音の部室を探しに行った。
「こんにちは。宇佐美いますか?。」
俺が部室の扉を開けると、そこには、例のブログのリュウジさんが、一人で座って何かしていた。
リュウジさんは、俺を一瞥した。そして、目をそらした。
「あんたさ、一応部外者立ち入り禁止なんだけど、宇佐ちゃんと真面目なお付き合いじゃないなら、彼女の周りチョロチョロすんのやめてくれる?」リュウジさんは、ちょっと突っかかってくるような物言いをした。
俺は、ちょっと警戒した。
「俺は、頼まれたから来ただけだけど。」
リュウジさんは、無表情のまま俺から目をそらした。
「何かさ、あんたさ、ちょっと顔も良いし、仕事もできるらしいし、女に不自由してないでしょ。ここにいる子達、みんな真面目な子ばかりだから、風紀乱すような事お断りだからな。」
何か誤解されてるような気がしたが、弁明はしないことにした。自分のことを話す義理がない。
「リュウジさんだっけ。リュウジさんの方こそ、女に不自由してない感じだよね。そんな態度だと、女に好かれても、男に敵作るんじゃないですか?男の俺から見たら、すっごいチャラチャラした印象だな。」
「お前みたいに、一見真面目そうなのが、1番有害なんだよ。」と、リュウジさんは、言った。
「そもそも、俺、どこかであなたに会ったことありましたか??」
リュウジさんは、答えなかった。
何だこれ。俺は、何で嫌われてるの??
その時、部室の奥の扉が開いて、女の子達が部屋に出てきた。
「あらら、熊谷君、久しぶり。」と、平林さんが言った。「久しぶり。学祭の後、大丈夫だった??」と、俺は聞いた。
「大丈夫だよ。ああ、それから、そこにいるのが、気にしてたブログのリュウジさんだよ。」
リュウジさんは、宇佐美に何かわたした。
「宇佐ちゃん、これ、約束してたやつ。」
「すごい!!」
宇佐美は、それをすぐに耳に取り付けた。
「何か、愛がこもってんね。このマグネット良いよね。私なんか穴だらけだけど、ピアスだと穴の位置変えられないし、デザイン変えづらいもんね。、」平林さんが、関心したように言った。
「宇佐ちゃんの耳に穴は開けられないな。お前の耳はどうでも良いけどな。」と、リュウジさんは平林さんをからかい、平林さんに頭を小突かれていた。
女の子の世界がそこにはあった。それは良いんだけど、リュウジは、何でここに一人で入り込んでるんだ??
宇佐美は、リュウジさんにお金を払っていた。
俺は、ちょっといたたまれない気がした。
「行こう、宇佐美」と、俺は言った。
その時、リュウジさんが宇佐美の耳に触れた。。
「すごく似合ってる。がんばれ。」リュウジさんと宇佐美は、顔を見合わせて、笑った。
「宇佐美」と、俺はもう一度呼んだ。振り返った宇佐美の後ろで、リュウジさんが、俺に冷たい視線を向けた。
大学の前で待っていたけどなかなか出てこないし、あまり長いこと路上駐車もできない。あげくのはてに、電話もつながらない。。
しょうがない。呼びに行くか。。
俺は、軽トラをコインパーキングにとめて、軽音の部室を探しに行った。
「こんにちは。宇佐美いますか?。」
俺が部室の扉を開けると、そこには、例のブログのリュウジさんが、一人で座って何かしていた。
リュウジさんは、俺を一瞥した。そして、目をそらした。
「あんたさ、一応部外者立ち入り禁止なんだけど、宇佐ちゃんと真面目なお付き合いじゃないなら、彼女の周りチョロチョロすんのやめてくれる?」リュウジさんは、ちょっと突っかかってくるような物言いをした。
俺は、ちょっと警戒した。
「俺は、頼まれたから来ただけだけど。」
リュウジさんは、無表情のまま俺から目をそらした。
「何かさ、あんたさ、ちょっと顔も良いし、仕事もできるらしいし、女に不自由してないでしょ。ここにいる子達、みんな真面目な子ばかりだから、風紀乱すような事お断りだからな。」
何か誤解されてるような気がしたが、弁明はしないことにした。自分のことを話す義理がない。
「リュウジさんだっけ。リュウジさんの方こそ、女に不自由してない感じだよね。そんな態度だと、女に好かれても、男に敵作るんじゃないですか?男の俺から見たら、すっごいチャラチャラした印象だな。」
「お前みたいに、一見真面目そうなのが、1番有害なんだよ。」と、リュウジさんは、言った。
「そもそも、俺、どこかであなたに会ったことありましたか??」
リュウジさんは、答えなかった。
何だこれ。俺は、何で嫌われてるの??
その時、部室の奥の扉が開いて、女の子達が部屋に出てきた。
「あらら、熊谷君、久しぶり。」と、平林さんが言った。「久しぶり。学祭の後、大丈夫だった??」と、俺は聞いた。
「大丈夫だよ。ああ、それから、そこにいるのが、気にしてたブログのリュウジさんだよ。」
リュウジさんは、宇佐美に何かわたした。
「宇佐ちゃん、これ、約束してたやつ。」
「すごい!!」
宇佐美は、それをすぐに耳に取り付けた。
「何か、愛がこもってんね。このマグネット良いよね。私なんか穴だらけだけど、ピアスだと穴の位置変えられないし、デザイン変えづらいもんね。、」平林さんが、関心したように言った。
「宇佐ちゃんの耳に穴は開けられないな。お前の耳はどうでも良いけどな。」と、リュウジさんは平林さんをからかい、平林さんに頭を小突かれていた。
女の子の世界がそこにはあった。それは良いんだけど、リュウジは、何でここに一人で入り込んでるんだ??
宇佐美は、リュウジさんにお金を払っていた。
俺は、ちょっといたたまれない気がした。
「行こう、宇佐美」と、俺は言った。
その時、リュウジさんが宇佐美の耳に触れた。。
「すごく似合ってる。がんばれ。」リュウジさんと宇佐美は、顔を見合わせて、笑った。
「宇佐美」と、俺はもう一度呼んだ。振り返った宇佐美の後ろで、リュウジさんが、俺に冷たい視線を向けた。