泣き顔の後に笑って





雪菜は恥ずかしがりで引っ込み思案



でもその優しさと時々見せるおちゃめなところに賢也は惚れてしまった






だからこそ賢也は雪菜にこんな言葉を残した





「……今は受験勉強とかもあるから大変だと思う
だから返事はいつでもいいよ」





恥ずかしがり屋の雪菜だからこそ言えた言葉だ




「わかった」





そう言って雪菜はまた顔を隠す






「……帰ろっか!
雪菜顔真っ赤だし」



「……もう、うるさいよ」




そんな間を中和させるように賢也は笑いながら言った






2人は立ち上がって駅に向かう






歩いていると





「あ!」





雪菜がつまずき



「おぉっと!」




賢也が雪菜の手を掴む






「あっぶねぇ」



「えへへ、ごめんごめん」





2人は手を繋いだまま離さなかった






無言のまま2人はそのまま歩いて







距離は近いけど長い時間のようだ





そして駅に着く






「あ、定期出すね」




と言って雪菜が手を離す




賢也は少し寂しそうな顔をするが賢也も定期を出して




改札を通る






賢也と雪菜は電車が逆だった




もうすぐで雪菜の方の電車が来る




「じゃあね賢也」



「….おう」








「今日中に返事するから」





そう言って雪菜は電車のホームに向かうエスカレーターに乗った





「じゃあね!賢也!今日も楽しかった!」






雪菜が笑顔で言うと





飛びっきりの笑顔でお返しする賢也





「こっちこそ楽しかったよ!
じゃあーな!」





2人は違う電車に乗り





(雪菜と、手繋いじゃったよ!
どうする!?やべぇー!)






賢也は幸せそうな顔をして電車に乗った










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