まるで鏡を見ているように
「街コン…行かない?」

「行かないよ!私高校生だし!」


 即お断り!そもそも、私は別に彼氏とかほしいと思ってないし、無理やり出会いを求めるようなことはしたくない。

 なんて、美雨が聞いたら断固否定するようなことを考える。


「自分で行けばいいじゃん」

「いけたら行ってるわ!お世話になった先輩に合コン誘われちゃって、行けなくなっちゃったのよ」

「欠席は?」

「参加費が勿体ないじゃない?」

「やだよ、雫は?」

「雫は彼氏持ちじゃない」


 そうだった…。雫はあれからますます可愛くなって(内面的にも)、モテまくっている。(同じ見た目の私はというと…そうでもない)


「…行かないよ?」

「お願いっ、この通り」


 手を合わせて拝んでいる。時々チラッと目を合わせるのが何とも言えない。


「前に欲しがってたやつ、買ってあげるから」

「…ほんと?」


 思わず声のトーンを上げる。ちょろいと思われるかもしんないけど、常に金欠な私にとって、嬉しい言葉だった。

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