転生令嬢の異世界ほっこり温泉物語
ライはやっぱり、カミラさんの事が好きなのかな。

以前は違うと言っていたけれど、恋愛の事だから本音を言っていない可能性もある。

カミラさんとの再会は嬉しいけれど、ライも同じ気持ちで喜んでいるのかもしれないと考えると、憂鬱な気持ちになる。

そんな風に思う自分が嫌で、暗い気持ちになるのを止められなかった。




五日後のお昼すぎ。

カミラさんは、約束通りひとりでやって来た。

相変わらずの光輝くような美しさ。

飾り気のない衣装なのに、本人の美しさが凄いので、華やかに見える。

「カミラさん、お待ちしていました。また来てくれてありがとうございます」

「エリカさん久しぶり。今回はゆっくり過ごせるように予定を調整して来たの」

「はい、私達も良い休暇になるおうお手伝いしますね。困った事があれば何でも言ってください」

談笑しながらカミラさんを部屋に案内する。

部屋は今回も【海の間】落ち着いた青をシンボルカラーとした部屋はカミラさんの雰囲気に合っている。

ちなみに私には緑を使った【森の間】が似合っているとライが言っていた。単に瞳の色と合っているだけだと思うけど。

そう考えるとライは紫を使った【雅の間】が相応しいのかも。本人のどことなく高貴な雰囲気にもあっているし。

そんな事を考えながらカミラさんを部屋に案内し、部屋に不備が無いか視線を走らせチェックする。

特に問題が無いようなので、挨拶をして立ち去ろうとしたとき、カミラさんが改まった様子で言った。
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