君がいて、僕がいる。
最終章

夢の続き。




_______,,,


「__きっ、まき!」

「ん……、」


濡れた睫毛。
あぁ、やっぱりあれは昨日の夢の続きだったんだ…


目を開けて私を見下ろす将希
うん、これはよくある光景だ。私が寝坊して、将希に叩き起こされる…

…あれ?


「ここ…どこ…?」


なのに、光景がおかしい。
白い天井に、白いカーテン

オレンジ色のはずの私の掛布とんも、なぜか今は薄い薄い水色だ。


「ここは病院。
……あのあと、真希も気を失って…神谷さんと一緒にここに運ばれたんだ」

「え…?」


待って、意味わかんないよ。
だってあれは夢だったんでしょ…?


「父さんもすぐ来るから」

「え、ちょっ…け、圭介は…?」

「……神谷さんは、まだ手術中」

「えっ…?」


よく見れば、将希は見覚えのない真っ白なTシャツを着ている。
ズボンも、さっきは中学のハーフパンツだったのに、今は見覚えのないジャージになっている。

そして、将希の目が赤く腫れてて…


「……夢じゃ、なかったの…?」


もう、さっきのが現実だったと信じざるを得なかった。


「…熊谷が、神谷さんの背中を刺したんだよ
それでっ…」


将希の目から、泪が流れる。
それを見て、私の目からも……


「なんで…どうしてっ…!!
圭介は…圭介は無事なの…!?」

「落ち着けよ!……まだ、手術中だから。
木村さんがついてる。終わり次第、連絡がくるからっ、」


なんでよ…、なんでなの…

お願い、圭介…
逝かないで、逝かないでよ…!!



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