君がいて、僕がいる。


将希のその言葉に、少しだけ黙った圭介。
でも、すぐに

「……ごめんって」

弱々しいその声で、伝えられた。

「真希のこと1番にできなくてごめんって
覚悟決めたのに、ごめんって

それだけ」


ゆっくりゆっくり、私へと伝えられる圭介の言葉
その言葉に、私はまた涙する。
私の心が、またえぐられる。

やっぱり、1番にはなれなかったんだって
もうフラれた時点でわかってたことなのに…改めてフラれた気分だった


「……本当に、それでいいんですか?
他にないんですか?」


将希のそんな声が聞こえるけど
もう、これ以上私は傷つけられたくない。
向き合うのに疲れた。

……だから、私は将希を置いて一人で自分の部屋へと戻ることにした。


泣きすぎて疲れた、
頭も疲れた。
精神的にも疲れた。

こんなに一生懸命生きたことがなかったから…今までにない疲れ方をした。
もうこれ以上頑張れない。これ以上傷つくこともできない。頑張りたくない。


それだけのかんがえで足を進めれば、いつの間にか私はもう部屋へと戻っていた。


部屋に戻って、一度深呼吸をして気持ちを整えてから
私はベッドへと倒れこんだ。


「……疲れた…」


そう呟いて、私の意識はプツンと切れた。



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