君がいて、僕がいる。
エピローグ
それから私たちは予鈴がなるまでそこでそうしていた。
でも予鈴で一気に現実に引き戻された私だけど
「行かないで!
……真希泣きすぎて目腫れてるよ」
そう言われたから、私はそのままここにいることにした。
とりあえず今年も同じクラスだった由貴と世奈にメールを送り、担任には伝えるように頼んだ。
とにかく始業式が終わるまではここにいようと思って。
そしてすっかり落ち着いて、いつも通りに戻った私たちはいつもの場所に座った。
「ところで圭介、なんで制服なの?辞めたんじゃないの?」
「あぁ、結局担任が休学扱いにしてくれて、警察も不処分にしてくれたら退学にもならず、休学のまま3年が終わって
じいちゃんとばあちゃんの希望もあって俺は留年したってこと」
「え!?ってことはまた3年生?」
「そ。今日からまたこの学校に通う」
「まじかぁ…」
それは…予想外に嬉しいやつ。
だってもう絶対やめたと思ってたもん。ずっといなかったし…
「嬉しい?」
「嬉しいよ!」
「そっか」
そういってまた幸せそうな笑顔を私に向けるけど、私の疑問はまだある。
「ってかなんでここにいたの?
鍵かかってたじゃん」
「あぁ、俺も鍵持ってるから」
「え!?」
「もともとここの合鍵をつくって俺が持ってて、その合鍵からまた合鍵をつくったってとこかな。
それを真希にも渡したの。そうしておけば、いつでもふたりきりじゃん?前は邪魔が入ったりしたけど」
「邪魔って…もしかして優斗くん…」
「当たり前じゃん!!俺の真希を連れていきやがって!!」
なんだ、それ……
「だから、今度からここは常に施錠したままにする!!
俺と真希だけー。」
「……はいはい
じゃあいつもここにいたの?春休みのときとか…」
「いや。
俺の休学開けるのが今月からだったから、4月1日から。
それまでは来てなかったよ」
へぇ…なら、私がガチャガチャやった日もいたってことか……
それはそれで恥ずかしいな…