君がいて、僕がいる。



「ってかあんたはあの先輩とどういう関係なのさ」

「いやなんかしゃべっちゃいけない雰囲気だから言えないな。
言ったら俺が神谷さんに殺されるわ。」


……殺される?
え、あの人ってそういう感じの人なの?
いつもさっぱり、のほほーんとしてる感じじゃないの?

そりゃたまに感情的になったりもするけど…怖い雰囲気なんて、全然……


「でも、あの神谷さんに相手にされてるだけ、真希はすげぇよ。
あの人、本当にアユさん一筋だったし、アユさんも超美人だったし」

「……別に、ただの暇潰しだと思うけど」

「それでも、俺らのなかじゃなかなか喋ることのできない人種だっつーの」


いやだから、いったいなんなんだよ、それ。
私からしたら本当普通の……っていうか超能天気な人に見えるんだけど。

そりゃ見た目はかっこいいけど…そんなやばそうな雰囲気まったくないって


「ってか神谷さんがアユさん以外の女の人と話してるところすら見たことないけど」

「いや、さっきそのアユさんの妹さん抱き締めてたけど」

「は!?」

「まぁ恋愛感情ではないらしいけど」

「あぁ、なんだ……ビビった」

「……なんであんたがビビるの」

「その妹が、俺の彼女だから」

「・・・は!?」


う、嘘だろ…!?けっこう可愛かったぞ!?
あんなハイクラスの子と付き合ってんのか!?こいつは!!


「……もう、けっこう長い?付き合って」

「一年以上付き合ってるけど」


・・・まじか。あんたって一途だったのね…
知らなかったわ……

はぁ。めっちゃ敗北感……
弟にはあんな可愛い彼女がいて、私は所詮2番目なんて……



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