君がいて、僕がいる。
_____翌日
私は学校に行こうか本当に悩んだけど、
「将希!お前はまた出歩いて!!」
「別にいいだろ、うるせぇな」
……今日も絶好調にうるさい我が家にいたくはなくて、私はまた制服を着て出掛けることにした。
「真希はまた学校なの?」
「そう。補講のあと部活だから」
もう、こうやって言っておくのが一番楽だ。
夏休みでも制服様様だよ。
「そう…、じゃあまたこれでご飯でも食べなさい」
「はいはい、行ってきます」
今日も両親揃って家にいる。
もう、母親は精神的にかなり参ってるし、父親は常に怒鳴ってるしで本当家庭崩壊状態だよ。
そんなんだから、きっと少し落ち着いた将希も毎日家にいないんだよ。
昨日は私が連れて帰ったからいたけど…私がいなかったらきっと夜帰ってなかっただろうし
私も、夜中いさせてくれる居場所があったらたぶん帰らなくなるだろうな…
……とは言え、屋上にいくのもちょっと億劫なんだけどさ…
ほかにいくとこもないし、私が負い目を感じることもないからまっすぐ学校の屋上へと目指す。
お盆も明け、部活動が再開した今日は学校もにぎやかだ。
今日から生徒会も優斗くんだけじゃなくなるかな。
そんなことを考えながら屋上までのぼって、ドアを開ける。
ドアを開ければ、いつものところにいつもの姿。
「…よかった、来てくれて。
もう来てくれないんじゃないかと思ったよ」
今日も、絶好調にさっぱりとしてるわ。
「…ほかにいくところもないし」
そういって、私もいつものところに座った。
ここにしか、私の居場所もないから。
「明日登校日だね。
大丈夫?」
「別に。先輩に心配されるようなことじゃないですよ」
「……先輩、か…
もう、名前も呼んでくれないんだ?」
「前に戻るっていったじゃん」
「……そっか」
もう、前の気持ちは封印。
私を好きだといってくれた先輩もなかったことにするし、私の感情もなかったことにする。
そうやって生きていくんだ。
いつか、私を1番に選んでくれた人にこの感情を捧げよう、そう決めて。
「あ、やっぱいた!」
そんな空気をぶち壊しに、今日もこの人はまたここへとやってきた。
「真希ちゃん、また手伝って「やだ。」
「えぇ!お願い!頼むよ!
副会長が熱で休んで!」
「だって昨日も私優斗くんの仕事手伝ったよ。
今日もまたあんな雑用が待ってるなんて、考えただけでも嫌気が…」
「また飯おごるからさーお願い!期日が明日までだし、俺を助けると思って!
真希ちゃん要領よくやってくれるから本当助かるんだよ!」
そうやって優斗くんが私に懇願してくるから
「……仕方ないなぁ…」
今日もおとなしく、生徒会室へと連行されることにした。
……でも、立ち上がろうとした私の腕を、圭介が掴んだ。
「……なに?」
「…いや、悪い」
でも、その手はすぐに離された。