君がいて、僕がいる。
「圭介っ…!」
走ってクラスへと戻ると、誰もいなくなったこの教室にただ一人、圭介が私の席に座って外を眺めていた。
「え、真希はやいね?」
「……走った、から…」
はぁはぁ、と息を切らせて、このくそ暑い中、圭介にはやく会いたくて廊下と階段を走った、なんて
私も乙女になったもんだよ。
「……告白、だった?」
「えっ!?」
圭介の言葉にあまりにも驚いてしまって変な声が出たけど…でも、圭介の表情はとても真剣で、ちょっと切なくて、私の心はまた締め付けられる。
「……ううん」
こんな顔をしてる彼氏をおいて、どうして私は違う男についていったんだろうって…そんな後悔の念が私を襲う。
「話、聞くのやめた」
「……え?」
「今の私には興味のない話かなって」
私が笑顔でそういうと、圭介は座ったまま立つ私のお腹へと抱きついてきた。
「ねぇ、真希?」
「ん?」
「俺、真希のこと超好きだわ」
……ほら、やっぱり戻ってきてよかった。
柴崎くんだと高鳴らないこの胸も、圭介とだとすぐに暴れだすよ。
「……ん、私も」