君がいて、僕がいる。

第４章

弟彼女の自宅訪問

登校日が過ぎてから、毎朝圭介が我が家へお迎えにくるようになった。
朝、９時前に家を出ると必ずそこにたってる。

そして毎朝一緒に学校へ行き、午前中は屋上で過ごしてファミレスでお昼を食べ、午後は圭介の家へと向かう。
そんな毎日がすっかり当たり前になった今日。

夏休みもあと一週間ということで、私の宿題もラストスパート。


「＿＿ここがこうなると、こうなるってわけ」

「あー、そっか！なるほど」


というわけで、私は毎日のように圭介に宿題を手伝ってもらっている。

本当、この人自分のはいいのかな…と不安にもなったけど、優斗くん曰く３年は受験のための勉強があるから宿題はほとんどなく、小論文だけなんだと。

その小論文もこの前の登校日に全員が提出したらしく、本当にこの人はもう宿題がないとか…うらやますぎなんだけど。


私なんて数学の教科書に載ってる問題全部やってこいとか言う超鬼畜な宿題が出てると言うのに。


「ってかそろそろ宿題終わりそう？」

「うん！もう絵画もやったし読書感想文もやったし、数学も圭介のおかげでこれで終わりだし、あとは英語の単語くらいだよ！
多すぎてどうしようと思ったけど本当に圭介のおかげだよー」

「まぁ俺も３年だし、教えるくらいいつでもできるからさ」

「今日はちょっと早めにかえって英語やろっかな」

「えー、ここでやればいいじゃーん」

「だって持ってきてないもん」

「じゃあ明日とか。
俺まだ一緒にいたいよー」


本当、この人は彼女を甘やかす人だな。私の宿題まだ終わってないのに…
やりたくもないけどさ。……でも


「だーめ。今日はこれで帰るよ。」

「えー」


単語も意外と量が多いから。
後半は宿題なんか終わらせて圭介といることに集中したいから。


「いいじゃん、また明日会えるんだし。
っていうか、こんな毎日一緒の方が珍しいと思うんだけど」


いくらカレカノでもさ…なかなかいないと思うよ？夏休み、毎日朝から晩まで一緒にいるってさ


「……じゃあさ、明日お泊まりセットも持ってきてよ」

「え？お泊まり？ここに？」

「ううん、俺の親戚の家。」

「・・・親戚？
え、じゃあなんで一人暮らし？」

[いや、親戚って言ってもじいさんばあさんしかいないから。
しかもじゃっかん遠いから、そこから通学とかだるすぎて無理だし」


な、なんだぁ…
身寄りがまったくいないと思ってたよ…


「…ってか親戚の家に私が行っていいの？」

「うん、来て」

「まぁ…私なんかでいいなら行くけど…でもなんでまた急に」

「いや最近会ってなかったしさ。
お盆も行ってないし、年寄りだけだといろいろあれだし」


あれだしって。あれってなんなんだよ
まぁなんだっていいけど…じじばば想いなんだなぁ

私も、親戚の家なんて年明けくらいしかいかないのに。……お年玉もらいに行くだけだけどさ