生徒会長とのお約束
「校門で行動おかしかったし、生徒会室のときは顔真っ赤だったし」
「う……」
「今思えば、蜜先輩っていっつも会長のこと見てますよね」
ズケズケと話を切り込んでくる夏目くんに、私は否定する暇もなかった。
いつも見てる……かも、しれない。や、見てる自覚はある。これは言い逃れができないやつだ。
「って!なんで急にそんな話になってるの!?」
そこでふと我に返った私は、ムッと夏目くんを睨んだ。
あ、危ない危ない。流されるところだった。
私と藤くんが付き合ってることは気付かれていないものの、私の好意がバレたら時間の問題。
ダメダメ。藤くんとの約束なんだから、秘密は守らないと。