生徒会長とのお約束
私と藤くんは、最初から仲が良かったわけじゃない。
中学の生徒会はここの生徒会と違って人数も多く、しかも年下の私が人気者で仕事もできる藤くんに話しかけられるわけもなかったから。
藤くんと話すようになったのは、私がその日の記録を書いていたとき。
『お前の字、綺麗だよな』
突然話しかけられてびっくりしたことを今でも覚えている。
話しかけられたことももちろん嬉しかったけれど、前々から私の字をそんな風に思っていてくれたことが嬉しかった。
それからはよく話すようになって、いつのまにか藤くんを好きになって。
藤くんが卒業して清秀の生徒会に入ったことを知った私は、図々しくもここまで追いかけてきてしまった。