生徒会長とのお約束
最初はそれを使い分けるのに大変だったけどね。私すぐに顔に出るし。
それでもここまで藤くんと来られたから、贅沢は言えない。
「よし、俺らも帰ろうか」
満足したらしい藤くんは、そう行って私の頭を撫でた。
いくら今この学校にいる生徒が私たちだけだからと言っても、生徒会室を出たら藤くんの手は私には触れてこない。
もう慣れた。
と、言いたいところだけど、ちょっとだけ寂しかったり。
「藤くん」
「ん?」
「えへへ〜」
「何それ」
それでも、藤くんが私を好きでいてくれてることは分かるから、私は頑張れるんだ。