生徒会長とのお約束



「何よ、翔太郎!あんたも瀬川の味方なわけ?」


止めに入った野内くんが気に入らなかったのか、美海先輩はプクッと顔を膨らませて、藤くんから野内くんへと睨みを変える。



そんな美海先輩を愛おしそうに見つめながら、野内くんは自分より少し低い美海先輩の頭をポンポンと撫でた。



「そんなわけないじゃないっすか〜。俺はいつでもどこでも美海さんの味方です」

「…っ、フン。わかってるじゃない」


野内くんのその言葉に、照れる美海先輩。



可愛い。


やっぱり最近の2人はいい感じみたい。




「ハイハイ。じゃあそろそろ行くぞ」



それからすぐに、なごやかな雰囲気だったこの場を藤くんが指揮した。



目の前の3人が青いジャージを着ているなら、当然ながら私も同じジャージを身につけている。




さっきの美海先輩の発言からも分かる通り、今日は春の健康診断。


生徒会が指揮するイベントの1つだ。



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