生徒会長とのお約束
これじゃあ、生徒会の仕事ができるものもできない。
藤くんがカッコよすぎるのも困りものだ。
きっと今の私がムスッとしてることも、あとで藤くんにからかわれるんだろうな。
そんなことがわかっていながらも、囲まれて身動きが取れない藤くんの代わりに、私は一生懸命この場の指揮を取る。
「えっ、あの人めっちゃカッコよくない!?」
「嘘!本当だ〜!!」
また1年生女子の黄色い声が聞こえてきて、もう私は聞かないふりを決め込んでいた。
「声かけてみようよっ」
「え、行っちゃう〜?」
それでもやっぱり声は拾ってしまう私。
行かないで、とはさすがに言えない。