生徒会長とのお約束
もし私が藤くんに言われたら、きっと、いや絶対に泣くだろうな。
あの男の子もちょっと言い過ぎなところがあるよね。
なんて呑気なことを考えて、ハッとする。
……って、そうじゃないそうじゃない。
今はその1年生くんよりも、藤くんだ。
もはやこの状況は私にはどうすることもできない。
仕方ないから私がこの体育館内の指揮をするしかない……んだけど。わかってるんだけど。
「会長さんって彼女とかいるんですかー?」
「あっ、それあたしも知りたーい!」
可愛い女の子たちの声を、どうしても拾ってしまう。
か、彼女って……。
藤くん、なんて答えるの…?
ここまで来てしまったら、もう今の私は仕事どころではない。