生徒会長とのお約束
思わずビクッとしてしまったのが、自分でもわかった。
今そこを開けられたら、まずい…!
「ふ、藤くん…っ!」
「ったく、間の悪い…」
藤くんも流石に危機感を持ったのか、私から手を離すと、扉をガチャリと開ける。
「…あっ、会長」
「あれ、その机も運ぶの?俺がやっとくから、あとはいいよ」
どうしたらそんな切り替えが出来るんだろうか。
藤くんは、爽やかな笑顔で机を受け取って、その場を簡単にしのいでしまった。