生徒会長とのお約束



「……もう、急なんだから」

「蜜が俺を放っておくのが悪い」

「自分勝手」

「知ってる」


文句は言いながらも、私の腕は藤くんの背中へと回る。



こういう時、愛されてるなぁ、って嬉しくなるんだ。


人前では頑なにカップルということを隠すくせに、不意に2人の時に甘くなる。


隠す必要ないのに、なんてこともやっぱり思うけれど、藤くんがそう望むのだから私はそれに合わせたいし。



だからこそ、こういう時間が特別幸せで仕方ない。



「好き、藤くん」

「ん。俺も好き」


これだけで明日も頑張ろうって思えるんだから、私にとって藤くんの力は偉大なんだ。

< 41 / 107 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop