生徒会長とのお約束
「……もう、急なんだから」
「蜜が俺を放っておくのが悪い」
「自分勝手」
「知ってる」
文句は言いながらも、私の腕は藤くんの背中へと回る。
こういう時、愛されてるなぁ、って嬉しくなるんだ。
人前では頑なにカップルということを隠すくせに、不意に2人の時に甘くなる。
隠す必要ないのに、なんてこともやっぱり思うけれど、藤くんがそう望むのだから私はそれに合わせたいし。
だからこそ、こういう時間が特別幸せで仕方ない。
「好き、藤くん」
「ん。俺も好き」
これだけで明日も頑張ろうって思えるんだから、私にとって藤くんの力は偉大なんだ。