生徒会長とのお約束
Episode 2*
◇ 新しい生徒会
「真崎ー。俺先に行ってるからなー」
「はーい」
今日の授業が終わって、いつも一緒に生徒会室に行ってた野内くんが、私を置いて先に教室を出る。
ここ2週間、ずっとそんな生活が続いていた。
理由は、ただひとつ。
「夏目くーん!生徒会室行こう?」
「……いい加減しつこいんですけど」
問題児である、夏目くんを迎えに行くため。
「いーじゃん、いーじゃん。行こうよ〜」
「駄々こねないでください。年上でしょ?あんた」
「あ、先輩にその口調はよくないなぁ」
「………帰ります」
「あっ、待って待って!ごめんって!」
相変わらず生徒会室には来てくれないけれど、少しずつ会話はしてくれるようになった。
このままいけば、夏目くんが生徒会室に足を踏み入れてくれるまで、そう時間はかからない。……と、信じている。