生徒会長とのお約束



「あらら〜、みっちゃん今日もダメだったの?」

「あともう少しな気はするんですけどね…」


今日も1人で生徒会室へ行くと、察してくれた美海先輩が「どんまい」と頭を撫でてくれた。


その横では、必死に昨日の会議の内容をまとめている沙耶ちゃんがいる。



「沙耶ちゃんは着々と仕事覚えていってるのになぁ」

「…へ?い、いやいや!私なんてまだまだですよ…っ!」


私たちの会話が聞こえてたのか、驚いたように顔を上げてブンブンと首を横に降る沙耶ちゃん。


そうは言っても、仕事を覚えるのが早いのは事実だ。さすが、成績優秀者。



「私は……、はっきりしない性格を直したくて、生徒会に立候補したんです。ま、まだまだ迷惑をかけてしまいますが…、先輩方みたいな素敵な人になりたいんです」


だからもっと教えてください。と。


そう言った沙耶ちゃんの目は、真っ直ぐに私と美海先輩を捉えていた。


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