生徒会長とのお約束


「藤くん」

「ん?」

「あー…いや。私、頑張って夏目くん誘いますね」

「おう。頑張れ」


ポンポンと頭を撫でられたのに、なんだかちょっと複雑な気持ち。



でもまぁ、考えすぎだよね。


妬かないってことは、信用されてるってことだもん。そう、きっとそうだ。だって藤くんだから。



藤くんに愛されてるのは、私が一番よくわかってる。私に愛されてることも、藤くんが一番よくわかってる。


あとちょっとで、付き合って1年。


記念日のお祝いはどうしようかな、なんてまた考え事をしながら、私は今度こそ仕事に取り掛かった。



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