生徒会長とのお約束



「あれ?真崎のお説教タイム終わったんすか?」


すっかり大人しくなってしまった私を見て、野内くんが尋ねる。




「あぁ、俺が論破してやったよ」

「うわ、会長の論破とか怖そう」

「なんだと?」



藤くんに頭をグリグリされる野内くんを見ながら、私はすごすごと自分の席に座って今度使うであろう資料の整理を始めた。




「瀬川に言いくるめられたんだ?」


ガタン、と隣の席の椅子を動かす音がして、綺麗なソプラノが耳を通る。




「美海先輩〜っ。藤くんってば私情を挟むなって言うんですよ?」


当然のように美海先輩に向き直った私は、そのままうわーんと抱きついた。



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