生徒会長とのお約束
「とろけた顔してる」
「だ……っ、れのせいだと……」
「あれ、腰抜けた?」
完全に意地悪モードに入った藤くんは、私の顎を持ち上げてまたキスをする。
「最近あんまできてなかったしな」
「え?」
「キス」
そう言われて、確かにって思った。
最近は夏目くんのことでバタバタしてたし、やっと新メンバーが揃ったと思ったら月頭で仕事が多かったし。
一緒に帰ることはあっても、こうして2人でイチャイチャすることは全然なかったから。
「じゃあ、もう一回ちゅーして?」
「……っ、急に欲しがるなよな」
それを言われると、無性に藤くんに甘えたくなってしまって。
「これからデートなのに抑え効かなくなったらどーしてくれんの」
「ふふっ。それはそれ、これはこれ」
「ったく……」
思う存分藤くんから甘やかしてもらうと、やっと私たちの距離は離れた。