生徒会長とのお約束



藤くんは、高校に入ってから一人暮らし。家庭の事情、ってやつで。


付き合ってから、私は帰りが遅くなると決まって藤くんの家に泊まるのが当たり前になっていた。




電車で帰って、家までを歩く。それが結構時間がかかるから、暗い中1人で帰らせたくないという藤くんの提案で。


もちろん、お母さんもそれは了承していて、許可は毎回もらってる。


本当はお父さんにもちゃんと許可を取ったほうがいいんだろうけど、単身赴任で家にいないことをいいことに何も言っていない。




玄関に入ると、早速藤くんが抱きしめてきた。



「藤くん?」

「……もう無理。デート中の蜜可愛すぎ」

「へ……っ!?」


いきなりそんなことを言われて、私の体温は一気に上昇する。



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