手のひらの天秤 ~究極の選択ゲーム~
「希望。私達になにか隠してるわよね?」
「えっ!!」
志芳ちゃんは鋭い目で私を見ていた。
「な、なんで? 私、別に隠し事なんか……」
「そうかしら? 最近の希望を見ていると、なにか一人で悩んでいるようにも見えるし、今日だって、妙によそよそしかったわ」
「そんなことないよ。えっと」
「もしかして、今日の丸の交通事故となにか関係があるの?
あなたが見た予知夢のこととか……
私に詳しく話せない?」
「それは……」
さすがに、志芳ちゃんは勘がするどかった。