手のひらの天秤 ~究極の選択ゲーム~

「ええっ! 志芳ちゃん! それはわるいよ!」


「いいわよ。私からのプレゼント。値段も安いし」


「でも、私、誕生日ってわけでもないし」



誕生日でもないのに友達の志芳ちゃんに傘を買ってもらうことが申し訳なく思った。


「いいじゃない、たまには。それに私はこれでも、希望にはいつも感謝してるのよ」

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