手のひらの天秤 ~究極の選択ゲーム~
「ねぇ、お母さん。もしさ。もし私がこの世界から消えちゃったら、お母さん悲しい?」
「希望……」
そんな私の言葉に、お母さんは私を抱き締めた。
「当たり前でしょ。希望が消えちゃったら、お母さんきっと耐えられないくらい辛いよ」
「お母さん……」
お母さんの温もりがとってもあたたかかった。
思えば最後まで私が選択肢で選べなかったのが、私を産んでくれた大切なお母さんだった。