手のひらの天秤 ~究極の選択ゲーム~

「ねぇ、お母さん。もしさ。もし私がこの世界から消えちゃったら、お母さん悲しい?」


「希望……」


そんな私の言葉に、お母さんは私を抱き締めた。


「当たり前でしょ。希望が消えちゃったら、お母さんきっと耐えられないくらい辛いよ」


「お母さん……」


お母さんの温もりがとってもあたたかかった。


思えば最後まで私が選択肢で選べなかったのが、私を産んでくれた大切なお母さんだった。
< 205 / 227 >

この作品をシェア

pagetop