手のひらの天秤 ~究極の選択ゲーム~
それから私は不安でほとんど眠ることができなかった。
そして、翌朝。
「おはよう。希望。どうしたの? 暗い顔して?」
「ううん、なんでもない……」
私はいつもより早い時間に朝食の席に着いた。
お母さんは朝ご飯を作っていて、お父さんは新聞を読んでいた。
「おはよう、ってちいねえ今日は早いね!」
そこに和希が現れた。
「うん、ちょっと早く目が覚めて」
和希は見たところいつも通りだった。