手のひらの天秤 ～究極の選択ゲーム～

今のところはまだ二人とも変わった様子はない。


このまま今日という日が終わってくれれば、
二人は怪我をせずに済むかもしれない。


「おーい！ 希望？ 希望ってば！」


「わっ！ な、なに？ 紀望お姉ちゃん！？」


「どうしたんだ？
さっきからボーッと私と和希の顔見て。
何か私達の顔についてるのか？」


「そうだよ。ちいねえさっきから全然食べてないし」


「う、ううん、なんでもないの！えっと……」


二人にはいっそ、正直に死神ゲームについて話した方がいいのかな？


でも、急にこんな話されて信じてくれるわけないしな……。