手のひらの天秤 ~究極の選択ゲーム~
病院につくと、受付で丸ちゃんの入院している病室を聞いて病室に向かった。
廊下をしばらく歩いて私達は『丸野美優』と名札が書かれた病室の前で立ち止まった。
「愛子、なんだか緊張してきた」
「うん。でも行かなきゃ……」
この扉の向こうに丸ちゃんがいる。
先生は大怪我って言ってたけど、
丸ちゃんはどんな姿で病室にいるのかな?
傷が痛くて泣いてたらどうしよう?
それか、取り返しのつかない怪我をしていたら……?
私はそんな不安な気持ちでいっぱいになりながら扉を開いた。