手のひらの天秤 ~究極の選択ゲーム~

よかった……。

とりあえず丸ちゃんも無事みたいだ。


一時は大怪我って聞いたからどうなるかと思ったけど、
思っていたよりもずっと丸ちゃんは元気そうだった。



「あれ? そう言えば志芳ちゃんは?」


気がつくと廊下まで一緒にいた志芳ちゃんの姿がなかった。


「えっ、あっ! ほら! 志芳あそこにいんじゃん!」


愛子ちゃんが指差す方を見ると、志芳ちゃんは病室の扉に隠れてひょっこりと顔をのぞかせていた。



恥ずかしがってるのかな?
丸ちゃんのことすっごく心配してたし。


普段、冷たくしてる分、
いざとなると照れちゃうのかも?

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