星屑の中、君の笑顔が輝いている。
黒崎くんより言っていることは適当っぽいし、みんなに同じ対応だし、いつも機嫌がいいからどれが本当の彼だかわからないのに。
一緒にいて変に機嫌をうかがったりしなくてもいいから、きっと彼は友達が多いんだと思う。
だからと言って、油断ならないけれど。
「聖菜ちゃんほんっといい子だねぇ」
隣の私を両手の人差し指でクイクイと刺してくる。
「転校してきて最初の行事が掃除だなんて普通は嫌がると思うけど」
「そうかな。だってホタルを守るための掃除なんだもん。東京では絶対に体験できないことだから」
「東京ってスッゲェ都会なんだよな。一度でいいから行って見たいなぁ。可愛い子とかいっぱいいるんだろうな」
瀬戸くんの言葉にクスクス笑う。
「この学校にもたくさんいるじゃん可愛い子」
私が言うと、瀬戸くんはまた私を指差した。
「聖菜ちゃんが一番だけどねぇ」
そういって彼はカハっと変な笑い方をする。
冗談だとわかっているから、あえて何も言わない。
「そう言えば、黒崎くんとは一緒lに行かないの?」
「え?何?あいつのことが気になるの?」
「い、いやいや、そうじゃなくて、仲がいいのに一緒じゃないのかなって」
言い方がたどたどしくなって、語尾が消えて行く。
「まぁ、別にいつも一緒ってわけじゃないからなぁ。気分次第的な?タイミングが合えば一緒に行くし、合わなければ一日会わない日もあるし」