人魚の住む海
少し慣れ慣れしかったかな?と心配になって一ノ瀬くんを見ると
「深瀬って思ったことズバズバ言うタイプなんだな」
と笑っていた。よかった。嫌われなかったみたい。
「いつから付き合ってるの?」
なんとなくの流れで沙紀に聞いた。
「あのねー。パパ同士が仲良くて子供の頃から一緒なの。昔タケルが海で溺れたことがあってアタシが人工呼吸で助けたんだよぉ」
いきなり確信をついてきたので私は少し焦る。
「それがアタシのファーストキスだったから、責任とってお嫁にもらってもらおうと思って」
楽しそうにキャピキャピと沙紀は話す。女の私から見ても沙紀はかわいい。とても適わないと思った。
「オレ別に覚えてないし」
一ノ瀬くんはつまらなそうに言った。
「おっ!照れてる照れてる」
希美と沙紀は笑い、一之瀬くんは少し苦笑いをしてた。
「サキ」の名前、思いだした。あの時王子が言ってた友達の名前。高台から王子を探しに走ってきた女の子は沙紀だったんだ。沙紀が人工呼吸で助けたってくだりはよくわからないけど。
アンデルセンの人魚姫の話にそっくりだな。とぼんやり思う。
王子はお姫様と幸せになっていて人魚の私には入る隙間はないんだって・・・
「深瀬って思ったことズバズバ言うタイプなんだな」
と笑っていた。よかった。嫌われなかったみたい。
「いつから付き合ってるの?」
なんとなくの流れで沙紀に聞いた。
「あのねー。パパ同士が仲良くて子供の頃から一緒なの。昔タケルが海で溺れたことがあってアタシが人工呼吸で助けたんだよぉ」
いきなり確信をついてきたので私は少し焦る。
「それがアタシのファーストキスだったから、責任とってお嫁にもらってもらおうと思って」
楽しそうにキャピキャピと沙紀は話す。女の私から見ても沙紀はかわいい。とても適わないと思った。
「オレ別に覚えてないし」
一ノ瀬くんはつまらなそうに言った。
「おっ!照れてる照れてる」
希美と沙紀は笑い、一之瀬くんは少し苦笑いをしてた。
「サキ」の名前、思いだした。あの時王子が言ってた友達の名前。高台から王子を探しに走ってきた女の子は沙紀だったんだ。沙紀が人工呼吸で助けたってくだりはよくわからないけど。
アンデルセンの人魚姫の話にそっくりだな。とぼんやり思う。
王子はお姫様と幸せになっていて人魚の私には入る隙間はないんだって・・・