人魚の住む海
「湊～！一緒に帰ろうよ」

放課後沙紀が声をかけてきた。

「あれ？今日はタケルの部活待たないの？」

「タケル今日は部活のメンバーとカラオケ行くんだってさ。さすがについていくわけにはいかないからね」

沙紀が寂しそうに言った。

「じゃあせっかくだからマックにでも寄ってく？」

「行こう行こう。湊とデート♪」

沙紀と2人でマックに入る。

「今日は湊に恋愛相談でもしようかな」

沙紀がマックシェイクを飲みながら冗談っぽく言った」

「え？タケルとうまくいってるんでしょ？悩みでもあるの？」

「うん・・・」

沙紀がうつむく。

「あのさ、タケルとは何回もキスしてるけどいっつもアタシからなんだよね」

それがあまりにも唐突だったので私は口に含んでたアイスティを危うく噴出しそうになる。

「あ、あぁ、そうなんだ・・・」

私になんと言えというんだろう。
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表紙・目次

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