人魚の住む海
「とりあえず着替えよっか」

そういってそれぞれの部屋に戻った。シャワーを浴びて新しい服を着る。

なんか・・・疲れた・・・

私はベットにゴロンと横になる。このまま寝ちゃおうかな・・・

いろんなことがありすぎて何にも考えられないや。

あの時私のことを見つめたタケルの目も・・・

トントンとドアを叩く音がする。

「オレだけど、紅茶入れてきたんだけど」

「あ、うんちょっと待って」

あわててドアを開ける。お盆を片手にタケルが立っていた。

タケルを部屋に入れた。1つしかないイスに荷物がゴチャッと置いてあって恥ずかしい。とりあえず下着は見えてなくてよかったけど。

2人でベットに腰掛ける。なんかこの状況照れる・・・

照れ隠しに私は紅茶を飲んだ。

「わっ、この紅茶濃すぎない?お茶っ葉何杯入れた?」

「いや特に計ってないけど」

「タケル紅茶入れたことないんでしょ」

「ない」

即答。フフッと笑いあった。タケルが初めて入れた紅茶か。もう少し味わって飲もう。
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