人魚の住む海
「オレさ・・・思い出したよ」
タケルがゆっくりと話し出す。
「何を?」
「人魚の顔」
タケルは紅茶の入ったカップを見たままだ。
「えっ?」
「さっき、男の子助けてたお前の声・・・『もう大丈夫だからね』って声かけてたお前の声聞いて思い出した。あれは夢なんかじゃなかったって」
私に向き直る。
「お前だったんだろ?」
「・・・。」
私は紅茶のカップを握り締めて黙り込む。
「お前が転校してきたときから初めて会った気がしなかった。それに顔見るたび話するたびになんか懐かしいようなもどかしいようなそんな気持ちになってた。それって単純にお前のこと気になってるからだって思ってたけど・・・」
タケルが続ける。
「お前さ。転校初日だったか。オレが水泳部だって言った時驚いてただろ。あれ妙にひっかかっててさ。水泳やってるっぽく見えなかったのかとそのときは単純に思ってたけど・・・」
「・・・。」
「お前は最初からオレのこと気づいてたんだよな。それですごい納得できる」
私は顔をあげられなかった。
「うん・・・」
タケルがゆっくりと話し出す。
「何を?」
「人魚の顔」
タケルは紅茶の入ったカップを見たままだ。
「えっ?」
「さっき、男の子助けてたお前の声・・・『もう大丈夫だからね』って声かけてたお前の声聞いて思い出した。あれは夢なんかじゃなかったって」
私に向き直る。
「お前だったんだろ?」
「・・・。」
私は紅茶のカップを握り締めて黙り込む。
「お前が転校してきたときから初めて会った気がしなかった。それに顔見るたび話するたびになんか懐かしいようなもどかしいようなそんな気持ちになってた。それって単純にお前のこと気になってるからだって思ってたけど・・・」
タケルが続ける。
「お前さ。転校初日だったか。オレが水泳部だって言った時驚いてただろ。あれ妙にひっかかっててさ。水泳やってるっぽく見えなかったのかとそのときは単純に思ってたけど・・・」
「・・・。」
「お前は最初からオレのこと気づいてたんだよな。それですごい納得できる」
私は顔をあげられなかった。
「うん・・・」