ベストフレンズ=ベストラバーズ
私は急に、空良のことを異性として意識し始めた。
おかげでつい、体がモソモソ動いてしまう。
食べる意欲もなくなったので、食べかけのケーキをテーブルに置いた。

「俺はさっき、おまえとエッチしたいって言った」
「いいや言ってない!空良はさっき、エッチ“するべきだと思う”って言ったもん!」
「なーんだ。ちゃんと聞こえてるじゃないか」
「なっ、なっ・・なに言って・・あー分かった!私をビックリさせた上で泣き止ませようって魂胆でしょ。泣き止んだついでに、愚痴言うのも止めさせようって魂胆なんでしょ。もう。空良の策略に見事引っかかってしまったじゃな・・・ぃ」

・・・あれ?空良が妙に真面目な顔をしてる。
私はゴクンと唾をのみ込むのが精一杯で・・空良から視線を引きはがそうとしているのに、それもできない・・。

< 9 / 25 >

この作品をシェア

pagetop