羊と虎

「悪かった、こんな遅くまで」

「いえいえ、そんな。私帰ってもすること無いんで大丈夫です!」

その言葉に軽く目を見張った凱だったが、すぐ表情が戻った。

『あ、この言い方じゃ彼氏居ませんって言ってるようなものよね』

後で気づき、恥ずかしくなり、顔を伏せた。

だが、凱がどんな顔をしているのか気になって、顔を上げたが、特に変わった事が無く、ホッとしたようながっかりしたような気持ちになった。
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