羊と虎
帰りは杏奈の家まで車で送り届けて貰った。
短い挨拶の後、凱の車を見送ったが、ホッとしたお陰か、先ほどのモヤモヤした気持ちは忘れていて、変りにお腹が減った事を思い出した。
「あぁ、お腹空いたぁ何かあったっけ?」
部屋に戻るなり戸棚を開けて、食べるものを漁る。
「あったぁ!カップラーメン!」
奥の方から探し当てた非常食のカップラーメンを食べる準備を開始した。
「あの量だとお腹減るんだよねぇ。あ、筋トレしないと」
お湯を沸かす間に、片手腕立て伏せをやったり、スクワットをやって時間を無駄にしないようにした。
「あぁ今日はあんまり筋トレ出来ない。明日何時もより早く起きてやるかな」
食べて直ぐ寝るのはダメだと思ったが、朝が早いので激しい筋トレは諦め、ストレッチをしてからシャワーを浴びて眠りにつく。