羊と虎

もう見慣れてしまって、余り違和感を感じない天井に、これまた触りなれた上質なリネン。

『あぁもう、私って学習能力無かったんだ』

自分の馬鹿さ加減に笑いがこぼれる。

『昨日は・・・?・・??・・・!?』

昨日の出来事を思い出そうとした時、違和感を感じた。

左肩辺りから腹部にかけて重みがあり、更に暖かい。

恐る恐る首を左に向けると、大人の色気が駄々漏れで眠っている凱がの姿があった。

悲鳴を上げる事を我慢できた自分は凄いと思いながら、この状況にパニックになっていた。

凱と同じベッドで寝てる事が信じられないが、現実は隣で眠っている。

『何か・・あった?』
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