超レ欲ス
*
ぶす。
シャープペンシル頭部刺し。
「てっ?」
すると野郎、頭をさすりつつ、
「なにすんだよ」
と振り返る。
俺はそいつにシャーペンで指し示し問いかける。
「この、前の席のバカチン知らない?」
それに香田正人は不機嫌そうに答えた。
「志田?アイツなら、帰ったんじゃん?ほれ、鞄ないだろ」
見ると確かに。
本当だ。鞄がない。
チッ。
なんで今日に限って。早退?
もしかして俺から逃げてるんじゃねえのか?
んなわけない。
被害妄想。
わかってる。
単に間が悪いだけだろう。
んなこたぁわかってる。