超レ欲ス
「だ……大丈夫か?」
右手を庇うように俺に背を向け、川上の方に向かって叫びながら未だしつこく食い下がる香田。
「大丈夫じゃねー!いい加減に、あークソ……、いてぇ。いってー!ちくそぉ。あー、いてぇ!……それより、テルよぉ!志田がなにした……の……か……」
しかしなんだか言葉尻がしぼんでいく香田。
「ど、どうした。そんな痛かったのか?おい、まさか折れてんじゃ……」
「……あれ……」
「え?」
香田は痛みで顔をゆがめながら、それでもそれ以上信じられないものを見た衝撃で一時的に痛みを忘れてソレを凝視し、左手で指さした。
快晴の青空の下、キラキラみなもの輝く川上から、なにかどんぶらこどんぶらこと流れてくるものがある。
桃だ!
瓜だ!
いや違う!
アレは……!
………なんだアレ。