超レ欲ス
「お、……送ったってことは、ほら、アレじゃん?そういうんじゃなかったってゆうか……」
苦し紛れに俺が発した言葉に、浅瀬ちゃんは噛んだ唇を離し、
「え?」
と不思議そうな顔で俺を見つめた。
「だから、別に、悪気はなかったっていうのかな。志田はバ……えーっと、ちょっと変わってるところがあるから、返事を送りたくっても送れなかったんだよ。だから。だから?うん?……そう。キミらは仲良し兄妹だ!」
まくし立てるみたいに言い切って、背中につーっと冷や汗が流れる気持ち悪さを感じながらも、俺は開放感に包まれていた。
極度の緊張からやっと逃げ切った感じ。
それで思いっきり息を吸い込んだ。
そのサマがよほどおかしかったのだろうか。
浅瀬ちゃんは俺の無様を眺めながら、「なに言ってんだろうコイツ」と、しばらく理解に苦しむようにきょとんとした。
で、唐突にアハハと笑い出したのだった。