超レ欲ス
これらとはすなわち、今回もやはりあった、赤点三兄弟たち。
三日前までの期末テストでやっちゃった、これらの処遇についてであった。
テストってのはいやなもんである。
そりゃあそんなもん誰だっていやだろうが、俺みたいな他人よりちょっぴり以上おバカな人間にとっては、それはより一層いやなものになるのである。
テストなんて要は努力の結果だ、なんて大人っぽいもっともなことは聞きたくもない。
それにだって向き不向きがあるのだ。
その観点でいってしまえば、俺は間違いなく後者に該当する類の人間である。
まったく自慢することでもなんでもなく、ダメダメなのである。
そんなダメダメ人間には、ある種の観察眼が備わってくる。
それはすなわち、セーフかアウトかを見極める業である。
セーフ。
……つまり、赤点“では”ない(たとえそれがギリギリであったとしても)。
アウト。
……つまり、確実に赤点だ。
このふたつを、テストを受けたその瞬間に直感的に読み取る能力である。
いや、まったく自慢することでもなんでもなくムダな能力なのである。