超レ欲ス

これらとはすなわち、今回もやはりあった、赤点三兄弟たち。

三日前までの期末テストでやっちゃった、これらの処遇についてであった。

テストってのはいやなもんである。

そりゃあそんなもん誰だっていやだろうが、俺みたいな他人よりちょっぴり以上おバカな人間にとっては、それはより一層いやなものになるのである。

テストなんて要は努力の結果だ、なんて大人っぽいもっともなことは聞きたくもない。

それにだって向き不向きがあるのだ。

その観点でいってしまえば、俺は間違いなく後者に該当する類の人間である。

まったく自慢することでもなんでもなく、ダメダメなのである。

そんなダメダメ人間には、ある種の観察眼が備わってくる。

それはすなわち、セーフかアウトかを見極める業である。

セーフ。

……つまり、赤点“では”ない(たとえそれがギリギリであったとしても)。

アウト。

……つまり、確実に赤点だ。

このふたつを、テストを受けたその瞬間に直感的に読み取る能力である。

いや、まったく自慢することでもなんでもなくムダな能力なのである。

< 126 / 235 >

この作品をシェア

pagetop