超レ欲ス



「嶋村くん。本当に授業ちゃんと受けてる?サボったりしてない?」

「……受けてます。サボってないです」

「ここ、こことか、一年生のときに習ったやつだよ。得点稼ぎじゃないの」

「そうなんですか?」

「そうなんです」



図書館に入り、適当な机を陣取っていざ勉強会。

……それはまごうかたなき勉強会であった。

俺がちょっぴり(本当にちょっぴりだけだよ?)期待したような、デート的な展開には一切ならず、終始俺は浅瀬先生の生徒だった。


それにしても、浅瀬ちゃんは勉強を教えるのがうまいと思った。

ココが点とりどころだ。

コレはコレをこう応用してるだけだから、こうすればいい。

こういう曖昧な問いかけに騙されたら教師の思うつぼだから、意地でも引っかかってやるな。

制作者の意図を汲んだ、じつにわかりやすい教え方をした。

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